「義両親に貯金がないことがわかった」「老後の生活費はどうするつもりなのだろう」
このような不安や悩みを抱えているご夫婦やカップルは、少なくないかもしれません。
義両親の老後資金が不足している場合、将来的に経済的な援助を求められる可能性があることを考えると、不安になるのは自然なことといえるでしょう。
しかし、義両親の老後問題は「見て見ぬふりをする」ことも、「すべて自分たちで抱え込む」ことも、どちらもリスクを伴う可能性があります。
問題を正確に把握したうえで、早めに対策や方向性を考えておくことが、家族全員にとって重要といえるかもしれません。
この記事では、貯金のない義両親の老後をめぐる問題の実態や、考えられる対応策、そして自分たちの家庭を守るために知っておきたいポイントを幅広く調査してまとめています。
「義両親の老後が心配で何から考えればいいかわからない」という方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
貯金のない義両親の老後はどうなる?実態を調査!
まずは、貯金がない状態で老後を迎えることがどのような状況をもたらしうるのか、その実態について確認してみましょう。
義両親の老後を考えるうえで、現状を正確に把握することが重要な第一歩となりえます。
老後の生活費はどのくらい必要?
老後に必要な生活費は、生活スタイルや住んでいる地域、健康状態などによって大きく異なりますが、一般的な目安として確認しておくことは参考になるでしょう。
総務省の「家計調査報告」によると、高齢夫婦無職世帯の平均的な月間消費支出はおよそ23〜26万円程度とされています。
一方、公的年金(厚生年金・国民年金)で受け取れる月額は個人差が大きく、平均的な夫婦世帯でも20万円前後となるケースが多いようです。
年金収入だけでは月々の生活費を賄いきれない可能性があり、その差額が毎月の「不足分」として積み重なっていくことが懸念されます。
貯金がない状態でその不足分を埋める手段がなければ、生活が立ち行かなくなるリスクがあるといえるかもしれません。
年金だけで生活できる可能性はあるのか?
「年金がもらえるから大丈夫」と考えている義両親も少なくないかもしれませんが、年金だけで老後の生活をすべて賄えるかどうかは、個々の状況によって大きく異なります。
国民年金のみを受け取る自営業者や農業従事者の場合、受給額が月額6〜7万円程度にとどまるケースもあるとされています。
夫婦2人分を合わせても月額12〜14万円前後となることがあり、生活費を賄うには厳しい水準といえる可能性があります。
また、厚生年金を受給する場合でも、加入期間や現役時代の収入によって受給額は大きく変わります。
義両親の年金見込み額を把握しておくことが、老後の生活設計を考えるうえで重要な情報となりえるでしょう。
貯金ゼロで老後を迎えた場合に起こりうること
貯金がない状態で老後を迎えた場合、どのような問題が生じる可能性があるのでしょうか。
まず考えられるのは、毎月の生活費が年金だけでは足りなくなるというケースです。
日常の食費・光熱費・通信費などの基本的な支出に加え、医療費や介護費用などが加わると、支出がさらに増える可能性があります。
また、老後は身体的な変化から住環境の整備や介護サービスの利用が必要になるケースも考えられます。
そのような際に必要な費用をまかなう貯蓄がなければ、家族への経済的な援助を頼らざるを得ない状況になりうるかもしれません。
さらに、持ち家がない場合は家賃の支払いが続くため、家計への負担がより深刻になる可能性があります。
義両親が頼れる公的支援にはどんなものがある?
貯金がない義両親でも、公的な支援制度を活用できる可能性があります。
どのような制度があるのかを知っておくことは、家族全体で問題を考えるうえで重要な情報となりえるでしょう。
代表的な公的支援としては、以下のようなものが挙げられます。
・生活保護(一定の条件を満たした場合に利用可能)
・介護保険サービス(65歳以上が対象・要介護認定が必要)
・高額療養費制度(医療費の自己負担に上限を設ける制度)
・低所得者向けの介護費用軽減制度
・住民税非課税世帯向けの各種減免・給付制度
ただし、生活保護を受給するためには一定の条件(資産がないこと、親族からの援助が困難であることなど)を満たす必要があり、すぐに利用できるわけではない点に注意が必要です。
貯金のない義両親の老後が子世帯に与える影響を調査!
義両親に貯金がない場合、その影響は当事者だけでなく子世帯(息子・娘夫婦)にも及ぶ可能性があります。
ここでは、義両親の老後問題が自分たちの生活にどのような影響をもたらしうるのかを確認しておきましょう。
経済的な援助を求められる可能性
貯金のない義両親が老後に生活費の不足を補えなくなった場合、子世帯への経済的な援助の依頼につながる可能性があります。
民法では、親族間の扶養義務について一定のルールが定められており、直系血族(親子)や兄弟姉妹には扶養義務があるとされています。
ただし、義理の親(配偶者の両親)との関係は、直接的な扶養義務の対象とはなりにくいケースもあると考えられます。
それでも、配偶者が親への仕送りや援助を希望する場合、夫婦間でお金の問題として浮上する可能性は十分に考えられます。
夫婦双方が納得できるルールを事前に話し合っておくことが、後々のトラブル防止につながりえるでしょう。
自分たちの家計・老後計画への影響
義両親への経済的な援助が必要になった場合、自分たち夫婦の家計や老後計画にも影響が及ぶ可能性があります。
毎月一定額を義両親への仕送りに充てることになれば、その分だけ自分たちの貯蓄ペースが落ちる可能性があります。
特に、住宅ローンの返済・子どもの教育費・自分たち自身の老後資金の積立など、同時進行でお金が必要な時期と重なると、家計への圧迫感が強まる可能性があるでしょう。
「義両親の老後の面倒を見るために自分たちの老後資金が不足してしまう」というリスクも念頭に置きながら、早めに対策を考えることが重要といえるかもしれません。
精神的・身体的な負担の問題
経済的な支援だけでなく、義両親の老後介護が必要になった場合、精神的・身体的な負担も発生する可能性があります。
介護が必要な状態になった場合、誰が主に担うのかという問題は家族内で大きな課題となりえます。
特に、嫁(義理の娘)の立場にある方が介護の担い手になりやすいという現実も、しばしば指摘されているようです。
仕事・育児・介護の「トリプルケア」状態に追い込まれることで、心身の疲弊につながるリスクも考えられます。
義両親の老後問題は、早い段階から夫婦間でしっかりと話し合っておくべき重要なテーマといえるでしょう。
兄弟姉妹間の不公平感が生まれるリスク
義両親に複数の子どもがいる場合、援助の負担が一部の子世帯に集中してしまい、兄弟姉妹間での不公平感が生まれる可能性もあります。
「同居している長男夫婦だけが負担を抱えている」「遠方に住む兄弟は援助しないのに連絡だけはしてくる」など、介護や経済的支援をめぐる家族内のトラブルは少なくないといわれています。
義両親の老後について、兄弟姉妹全員が関わる形で話し合いの場を設け、役割や負担を分担する方向性を早めに確認しておくことが、後々の摩擦を防ぐためにも重要かもしれません。
貯金のない義両親の老後問題への対応策を調査!
義両親の老後に関する問題が明らかになった場合、どのような対応策を取ることができるのでしょうか。
ここでは、実際に参考になりそうな対策を幅広くご紹介します。
義両親と早めにお金の話をする
義両親の老後問題に対処するためには、できるだけ早い段階で義両親自身とお金に関する話し合いを行うことが重要となりえます。
「老後の収入(年金の見込み額)はどのくらいか」「今の貯蓄状況はどうか」「持ち家か賃貸か」「介護が必要になった場合の希望はどうか」といった情報を把握しておくことで、どのような対策が必要なのかを具体的に考えやすくなる可能性があります。
ただし、お金の話は義両親の自尊心を傷つけることなく、配慮を持って進めることが大切です。
「将来みんなで安心して暮らせるように一緒に考えたい」というスタンスで話し合いを提案することが、スムーズな対話につながりやすいかもしれません。
活用できる公的制度を早めに調べておく
義両親が利用できる可能性のある公的支援制度を事前に調べておくことも、重要な対策の一つといえるでしょう。
老後の生活を支えうる代表的な制度としては、以下のようなものが挙げられます。
・介護保険サービス(要介護認定後にさまざまなサービスが利用可能)
・特別養護老人ホーム(低コストで利用できる公的施設だが入居待ちが多い場合も)
・高額介護サービス費制度(介護費用に上限を設ける制度)
・生活保護(最終的なセーフティネットとして)
・後期高齢者医療制度(75歳以上が対象の医療保険制度)
これらの制度は条件や手続きが複雑な場合もあるため、地域の地域包括支援センターや社会福祉協議会などに相談することも選択肢の一つとなりえます。
夫婦間で負担の範囲をあらかじめ決めておく
義両親への援助が必要になる前に、夫婦間でどこまでサポートするかの範囲を話し合っておくことが非常に重要といえるかもしれません。
「毎月いくらまでなら援助できるか」「同居する可能性はあるか」「介護の主な担い手はどうするか」など、具体的なテーマを事前に話し合い、お互いの考えを共有しておくことで、いざというときに慌てることなく対応しやすくなる可能性があります。
特に、義両親の老後問題が配偶者(直系の子ども)の親に関わることである以上、配偶者自身が積極的に関与する形にすることが、夫婦関係を守るうえでも重要なポイントとなりえます。
「自分の親のことは自分が主導して対応する」という原則を夫婦で共有しておくことで、不満や摩擦が生じにくくなる可能性があるでしょう。
自分たちの老後資金は切り離して守る
義両親への支援を考える一方で、自分たち夫婦自身の老後資金をしっかりと確保することも忘れてはならない重要なポイントです。
義両親への援助を優先するあまり、自分たちの老後資金の積立が疎かになってしまうと、将来的に自分たちが同じような状況に陥るリスクが生じる可能性があります。
新NISAやiDeCoなどの税制優遇制度を活用しながら、自分たちの老後資金を計画的に積み立てていくことが、長期的な視点では不可欠といえるでしょう。
「義両親への援助は、自分たちの生活水準と老後資金の積立を損なわない範囲に限定する」という原則をあらかじめ決めておくことも、賢明な選択肢の一つかもしれません。
貯金のない義両親と老後についてのまとめ
今回は貯金のない義両親の老後の実態と対応策についてお伝えしました。以下に、今回の内容を要約します。
・高齢夫婦の平均的な月間生活費はおよそ23〜26万円程度とされており、年金だけでは不足するケースも多い
・国民年金のみを受給する場合、夫婦合計でも月額12〜14万円前後にとどまることがあり、生活費の不足が生じやすい
・貯金がない状態で老後を迎えると、医療費・介護費・生活費の不足が深刻化するリスクがある
・公的支援(生活保護・介護保険・高額療養費制度など)の活用も選択肢の一つだが、利用条件を事前に確認しておく必要がある
・義理の親への法的な扶養義務は直系血族ほど強くないが、配偶者の希望から援助問題が発生する可能性がある
・義両親への経済的援助が続くと、自分たち夫婦の貯蓄ペースや老後計画に影響が及ぶリスクがある
・介護が必要になった場合の身体的・精神的な負担も、子世帯にとって大きな問題となりえる
・義両親に複数の子どもがいる場合、兄弟姉妹間で援助の負担を公平に分担する話し合いが重要だ
・義両親とは早い段階でお金・年金・介護に関する情報を共有し、現状を把握しておくことが大切だ
・地域包括支援センターや社会福祉協議会への相談は、公的支援の活用を検討するうえで有効な選択肢となりえる
・夫婦間で援助の範囲と限度を事前に話し合い、お互いが納得できるルールを設けておくことが重要だ
・「自分の親のことは自分が主導する」という原則を共有することで、夫婦間の摩擦が生じにくくなる可能性がある
・義両親への援助を考える一方で、自分たちの老後資金の確保は切り離して優先的に進めることが不可欠だ
・新NISAやiDeCoなどを活用した自分たち自身の老後資産形成は、義両親問題に関わらず継続することが重要だ
義両親の老後問題は、感情的になりやすいテーマだからこそ、早めに冷静に向き合うことが大切です。
まずは夫婦間でしっかりと話し合い、義両親の現状を把握したうえで無理のない範囲での対応策を考えてみましょう。
この記事が、義両親の老後について悩んでいる方にとって少しでもお役に立てれば幸いです。

コメント