育児をしていると、思いがけないタイミングで体調を崩してしまうことがあります。
普段は子どものために全力で動いていても、ある朝目覚めたら体がだるく、熱があることに気づいた……そんな経験をする方は少なくないかもしれません。
特にワンオペ育児の場合、頼れるパートナーが近くにいない状況で自分が熱を出してしまうと、「このまま育児を続けられるだろうか」と不安に駆られることもあるのではないでしょうか。
子どもはまだ小さく、自分のことは自分でできない年齢であれば、熱があってもある程度の対応をしなければならない場面が出てくることもあるかもしれません。
この記事では、ワンオペ育児中に自分が熱を出してしまったときの対処法や、事前にできる備え、利用できるサポートについて幅広く調査してお伝えします。
ワンオペ育児中に自分が熱を出したときに起こりやすい問題
まずは、ワンオペ育児中に自分が熱を出した場合に、どのような問題が生じやすいのかを整理していきます。
子どもの世話を休むことができない状況
ワンオペ育児の最も大きな課題のひとつとして挙げられるのが、「自分が体調不良であっても、育児を止めることができない」という状況ではないでしょうか。
会社員であれば熱が出たら有給休暇を取って休めますが、育児においては「今日は休みます」ということが基本的に難しいとされています。
特に子どもが乳幼児の場合、授乳・おむつ替え・ミルクの準備・食事の介助など、親が対応しなければならないことが次々と発生します。
38度や39度の高熱が出ていても、子どもが泣いていれば何らかの対応をしなければならない場面が出てくることがあるかもしれません。
こうした「休めない」という状況が、体の回復を遅らせる原因になってしまう可能性もあると考えられます。
自分の体調悪化に気づくのが遅れやすい
ワンオペ育児をしている場合、日々の育児や家事に追われているため、自分自身の体調変化に気づくのが遅れてしまうことがあると言われています。
「なんとなくだるいな」と感じていても、「疲れているだけだろう」と思い込んでしまい、実際に熱を測ってみたら高熱だった、というケースもあり得るとされています。
子どもを最優先に考えるあまり、自分の体のサインを後回しにしてしまう傾向は、育児中の保護者に多く見られるとも言われています。
体調の変化を早めにキャッチするためにも、「なんとなくおかしい」と感じたら早めに体温を測る習慣を持つことが、一定の効果をもたらす可能性があります。
感染症の場合、子どもへの感染リスクがある
自分が発熱している場合、その原因がインフルエンザや胃腸炎などの感染症であれば、子どもへ感染が広がるリスクも考慮する必要があるかもしれません。
特に免疫力が発達途上にある乳幼児は、感染症にかかりやすい傾向があると言われており、親から子どもへと感染が広がるケースも珍しくないとされています。
熱の原因が感染症である可能性がある場合には、できる限りマスクを着用したり、子どもとの密着を減らしたりするなど、感染拡大を防ぐための工夫が求められることがあるでしょう。
とはいえ、ワンオペ育児の状況では乳幼児との密着を完全に避けることは難しい場合も多く、感染リスクを最小限に抑えながら対応するための現実的な工夫が必要になってくると考えられます。
精神的なプレッシャーが重くのしかかる
ワンオペ育児中に自分が熱を出してしまった際に、見落とされがちな問題が「精神的なプレッシャー」です。
「子どもに何かあったらどうしよう」「ちゃんとご飯を作れるだろうか」「熱があるのに育児が続けられるのか」という不安が重なり、体の疲れに加えて精神的にも消耗してしまうことがあると考えられます。
特に、近くに頼れる家族や知人がいない場合には、孤立無援の状況で対処しなければならないプレッシャーが増幅しやすくなるかもしれません。
こうした精神的な重荷が、体の回復をさらに妨げる一因となってしまう可能性もあるとされています。
ワンオペ育児で自分が熱を出したときの応急対処法
続いて、実際にワンオペ育児中に熱が出てしまったときに取り得る、具体的な応急対処法を見ていきます。
まず自分の熱の状態を把握し優先順位をつける
熱が出た際にまず行うべきことのひとつとして、体温計で正確な体温を測り、自分の状態を客観的に把握することが挙げられます。
37.5度程度の微熱であれば、無理をせずにできる範囲で育児をしながら様子を見るという選択肢が考えられるかもしれません。
一方で、38度台後半や39度以上の高熱が続く場合には、自力での育児継続が困難になる可能性も高まるため、早めに周囲への連絡や支援の要請を検討することが望ましいと考えられます。
体温とあわせて、頭痛・嘔吐・強いだるさといった症状の有無も確認しながら、現在の自分の状態を冷静に評価することが、次の行動を選ぶうえで役立つ可能性があります。
パートナーや家族に連絡して状況を共有する
ワンオペ育児の状況であっても、パートナーが仕事中で不在というケースは多いかもしれませんが、まずは現状を連絡して共有することが重要な一歩となり得ます。
「高熱が出ていて育児が難しい状態にある」と具体的に伝えることで、パートナーが仕事を早退したり、実家の家族が駆けつけたりといった対応につながる可能性があります。
特に高熱や激しいだるさがある場合には、「なんとかなる」と一人で抱え込もうとするよりも、早めに周囲へ連絡する方が、結果的に自分も子どもも安全でいられる可能性が高いと考えられます。
遠方に住む親や義両親であっても、状況の深刻さを正確に伝えることで、予定を変えて駆けつけてくれることもあるかもしれません。
子どもの安全を確保しながら横になる
高熱がある状態でも完全に育児をゼロにすることが難しい場合には、子どもの安全を最大限確保したうえで、なるべく横になれる環境を整えることが一つの選択肢として考えられます。
たとえば、子どもが動き回っても危険のないよう、部屋の中を整理して危険なものを取り除いたり、子どもがある程度の月齢であれば動画やテレビを一時的に活用したりすることも、現実的な対処法のひとつになり得ます。
普段の育児方針として「テレビは長時間見せない」と考えていても、親が体調不良のときは例外として活用することは、緊急時の合理的な判断であると捉えることもできるでしょう。
子どもをそばに置いたまま床やソファで横になるなど、「休めるタイミングを少しでも作る」という意識を持つことが、体力の回復につながる可能性があります。
食事は無理に手作りせず市販品や宅配を活用する
体調不良のときに無理をして食事を手作りしようとすることは、体力を消耗させる原因のひとつになりかねません。
市販のレトルト食品やベビーフード、冷凍食品などをあらかじめストックしておけば、体調不良時でも子どもに食事を与えることができるかもしれません。
また、近年ではフードデリバリーサービスが普及しており、スマートフォンひとつで食事を注文できる環境が整っていることも多いため、緊急時にはこうしたサービスを活用する選択肢も有力と考えられます。
「完璧な手作り食」にこだわりすぎることなく、「子どもがお腹を満たせればよい」という柔軟な考え方が、ワンオペ育児中の体調不良時には特に重要になってくるかもしれません。
ワンオペ育児中に自分が熱を出したときに使えるサポート
ワンオペ育児中に自分が発熱した際に活用できる可能性がある、さまざまなサポートについて紹介します。
一時保育・病児保育を活用する
自分が体調不良のときに子どもを預けられる場所のひとつとして、「一時保育」の利用が考えられます。
一時保育とは、保護者の体調不良や急な用事などの際に、一時的に子どもを保育施設で預かってもらえる制度で、多くの自治体で提供されています。
事前に登録や予約が必要な場合が多いため、体調を崩してから慌てて調べるよりも、元気なうちに近隣の一時保育施設について調べておくことが、緊急時に備えるうえで有効と考えられます。
また、子どもも一緒に体調を崩している場合には「病児保育」の利用を検討することも選択肢のひとつになりえますが、病児保育施設は数が限られていることもあるため、こちらも事前に確認しておくことが望ましいかもしれません。
ファミリー・サポート・センターに相談する
「ファミリー・サポート・センター」とは、地域の中で育児の援助をしたい人と、育児の援助を受けたい人をマッチングする、自治体が運営する相互援助活動のことです。
子どもの預かりや送り迎えのサポートを受けられる場合があり、親の体調不良時にも活用できる可能性があります。
利用にあたってはあらかじめ会員登録が必要なケースが多いため、ワンオペ育児をしている方は平常時に登録を済ませておくことが、いざというときのためになり得ると考えられます。
地域によってサービス内容や費用が異なる場合があるため、まずは住んでいる市区町村の窓口や公式ウェブサイトで確認してみることをおすすめします。
訪問型の育児支援サービスを利用する
近年、自治体や民間団体が提供する「訪問型の育児支援サービス」が少しずつ広がりを見せています。
こうしたサービスでは、育児や家事のサポートをするスタッフが自宅を訪問してくれることがあり、親が体調不良のときでも自宅にいながら支援を受けられる可能性があります。
行政が提供する「産後ケア事業」や「子育て世帯訪問支援事業」などの中に、体調不良時のサポートを含むものもある場合があるため、自分が住む自治体でどのようなサービスが提供されているかを確認してみることが有効かもしれません。
民間の家事代行サービスを緊急時のみ利用するという選択肢も、状況によっては検討に値するかもしれません。
地域のつながりや近隣住民に頼る
「近所の人に頼る」ということに対して、遠慮や抵抗を感じる方も少なくないかもしれません。
しかし、地域のつながりは、いざというときに非常に大きな力になる可能性があります。
普段から近隣の方と挨拶を交わしたり、子育て世帯同士で交流を持っておいたりすることで、体調不良時に「少しだけ子どもを見ていてもらえますか」とお願いしやすい関係性が築ける可能性があります。
また、地域の子育てサークルや支援センターでつながったママ友・パパ友が、いざというときに頼れる存在になることもあるかもしれません。
普段から孤立しないようにコミュニティを広げておくことが、ワンオペ育児中の緊急事態に対応するうえで有効な備えになり得ると考えられます。
ワンオペ育児で自分が熱を出したときに備える事前準備
最後に、体調を崩す前から行っておける備えについてまとめます。
緊急連絡先リストをあらかじめ作成しておく
ワンオペ育児中に自分が体調不良になったとき、焦った状態で「誰に連絡すればよいか」を考えていると、適切な判断が難しくなる可能性があります。
そのため、あらかじめ「いざというときに連絡できる人や機関のリスト」を作成しておくことが、緊急時に落ち着いて行動するうえで役立つかもしれません。
リストには、パートナーの職場の電話番号、実家や義実家の連絡先、かかりつけ小児科・かかりつけ内科の電話番号、利用登録済みの一時保育施設の連絡先などを含めておくことが考えられます。
スマートフォンのメモ機能や冷蔵庫への貼り紙など、すぐに確認できる場所に保存しておくと、実際に体調を崩したときにスムーズに行動できる可能性が高まるでしょう。
非常食・ストック食材を常備しておく
体調を崩したときに備えて、日頃から非常食や日持ちのするストック食材を常備しておくことは、ワンオペ育児家庭にとって重要な備えのひとつと言えるかもしれません。
レトルトのお粥やスープ、缶詰、フリーズドライ食品、子ども向けのレトルト離乳食などは、調理の手間をほとんどかけずに食事を用意できるため、体調不良時に心強い存在になり得ます。
また、経口補水液やスポーツドリンク、解熱剤なども、事前にストックしておくことで、発熱時に薬局へ買いに行く必要がなくなり、安静を保ちやすくなると考えられます。
「いざとなればなんとかなる」という安心感を持つために、日常的に非常用のストックを意識しておく習慣は、ワンオペ育児をする上での心強い支えになり得るでしょう。
保育・育児支援サービスに事前登録しておく
体調を崩してから初めて支援サービスについて調べようとすると、登録や予約に時間がかかり、すぐに利用できないことがあるかもしれません。
一時保育やファミリー・サポート・センターなどは、利用登録に書類の提出や面談が必要なケースもあるため、余裕のあるタイミングであらかじめ手続きを済ませておくことが望ましいと考えられます。
「今のところ特に困っていないから登録しなくていい」と感じていても、元気なうちに登録だけしておくことで、緊急時に即座に利用できる態勢が整う可能性があります。
事前に施設を見学したり、担当者と話をしておいたりすることで、実際に利用する際にもスムーズに対応できるかもしれません。
パートナーと役割分担のルールを決めておく
ワンオペ育児になってしまう原因のひとつとして、パートナーとの役割分担が明確に決まっていないことが挙げられることがあります。
特に緊急時の対応については、「自分が体調を崩した場合にどう動くか」を事前にパートナーと話し合っておくことが、いざというときに迅速な行動につながる可能性があります。
たとえば「自分の体温が38度を超えたらパートナーに連絡する」「パートナーは連絡を受けたら早退を検討する」といったような、具体的なルールを家族間で共有しておくことが有効かもしれません。
事前に取り決めがあることで、体調不良時に「連絡すべきかどうか」という迷いが生じにくくなり、適切なタイミングでサポートを求めやすくなる可能性があると考えられます。
ワンオペ育児中に自分が熱を出したときのまとめ
今回はワンオペ育児中に自分が熱を出してしまったときの問題点・対処法・事前準備についてお伝えしました。以下に、今回の内容を要約します。
・ワンオペ育児中に発熱すると、休めない育児との両立が大きな負担になりやすい
・自分の体調変化に気づくのが遅れやすいため、だるさを感じたら早めに体温測定することが望ましい
・感染症の可能性がある場合は、子どもへの感染拡大を防ぐための対策が必要になりうる
・熱の高さや症状の重さで優先順位をつけ、早めに周囲への連絡・支援要請を行うことが重要と考えられる
・パートナーや家族に現状を具体的に伝えることが、迅速なサポートを得るための第一歩になりうる
・子どもの安全を確保しながら横になれる環境を整えることが、体力回復につながる可能性がある
・体調不良時には無理に手作りせず、ストック食材や宅配サービスの活用が現実的な選択肢になりうる
・一時保育・病児保育は親の体調不良時にも利用できる場合があり、事前に調べておくと安心
・ファミリー・サポート・センターや訪問型育児支援サービスも、緊急時のサポート資源として活用できる可能性がある
・近隣住民やママ友・パパ友との日常的なつながりが、いざというときに頼れる存在になりうる
・緊急連絡先リストをあらかじめ作成・保管しておくことで、体調不良時にも冷静に対応しやすくなる
・非常食・解熱剤などのストックを日頃から備えておくことで、体調不良時の負担を軽減できる可能性がある
・一時保育や支援サービスは元気なうちに事前登録しておくことで、緊急時にスムーズに利用できる
・パートナーと「発熱時の対応ルール」を事前に話し合っておくことで、適切なタイミングでサポートを求めやすくなる
ワンオペ育児中に自分が熱を出してしまうと、心身ともに限界を感じやすくなることもあるかもしれません。しかし、事前の備えや活用できるサポートを知っておくことで、いざというときにも焦らず対応できる可能性があります。自分の体を後回しにせず、頼れるものは積極的に活用しながら、無理のない育児を続けていただければと思います。

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