育児休業が3歳まで改正?いつから変わるのか幅広く調査!

育児休業制度について、「3歳まで延長される」という情報を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。仕事と育児の両立を目指す多くの保護者にとって、育児休業の期間は非常に重要な関心事です。

しかし、実際には育児休業自体が3歳まで延長されるわけではありません。一方で、2025年4月から育児・介護休業法が大きく改正され、3歳未満や3歳以降小学校就学前の子どもを養育する労働者への支援制度が大幅に拡充されることになっています。

本記事では、育児休業と3歳までの育児支援に関する法改正について、いつから何がどう変わるのかを詳しく解説していきます。育児休業の延長条件から、新たに義務化される柔軟な働き方の実現措置まで、仕事と育児の両立を考える上で知っておくべき情報を幅広く調査しました。

育児休業3歳までの改正はいつから施行されるのか

2025年4月施行の育児・介護休業法改正の概要

2025年4月から、育児・介護休業法の大規模な改正が段階的に施行されています。この改正は、男女ともに仕事と育児・介護を両立できるように、育児期の柔軟な働き方を実現するための措置の拡充や介護離職防止のための雇用環境整備を目的としています。

主な改正内容は大きく分けて3つの柱で構成されています。第一に、子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置の拡充です。これには、3歳以降小学校就学前の子を養育する労働者への柔軟な働き方実現措置の義務化や、3歳未満の子を養育する労働者へのテレワーク等の努力義務化が含まれます。

第二に、育児休業の取得状況の公表義務の拡大や次世代育成支援対策の推進・強化です。これまで従業員数1,000人超の企業に限られていた育児休業取得状況の公表義務が、従業員数300人超の企業にまで拡大されることになりました。公表内容は、男性の育児休業等の取得率または育児休業等と育児目的休暇の取得率です。

第三に、介護離職防止のための仕事と介護の両立支援制度の強化等です。労働者が介護に直面する前の早い段階で介護休業や介護両立支援制度等の理解と関心を深めるため、事業主は介護休業制度等に関する情報提供を行うことが義務化されました。

この改正により、育児期の労働者がより柔軟に働き方を選択できるようになり、仕事と育児の両立が実現しやすくなることが期待されています。特に、これまで子どもが3歳を過ぎるとフルタイム勤務が難しく離職やパートへの雇用形態変更を余儀なくされていた労働者にとって、大きな支援となります。

また、2025年10月には追加の改正も予定されており、段階的に制度が整備されていく予定です。企業側も労働者側も、これらの改正内容を正しく理解し、適切に活用することが重要です。

育児休業自体は3歳まで延長されない理由

育児休業について誤解されがちなのが、育児休業そのものが3歳まで延長されるという認識です。実際には、育児休業は原則として子どもが1歳になるまで取得できる制度であり、特別な事情がある場合でも最長2歳までの延長にとどまります。

育児休業を1歳6か月まで延長できる条件は、子どもが1歳の誕生日の前日時点で本人または配偶者が育児休業中であり、かつ保育所等における保育の実施を希望し申し込みを行っているが入所できない場合、または子どもを育てる予定だった配偶者が死亡、けが、病気、離婚などにより育児をすることが困難になった場合です。

さらに、1歳6か月時点でも同様の事情が継続している場合には、2歳まで再延長することができます。ただし、この延長措置は段階的に申請する必要があり、1歳の時点で最初から2歳までの延長を希望することはできません。延長は努力しても保育所に入所できなかった人への例外的な対応という位置づけです。

育児休業が2歳までに制限されている理由は、育児休業給付金の財源となる雇用保険の負担や、企業の人員配置への影響、そして子どもの発達段階に応じた保育・教育の必要性などが総合的に考慮されているためです。3歳以降については、育児休業とは異なる形での支援制度が整備されることになっています。

代わりに、子どもが3歳未満の期間については短時間勤務制度の利用が企業に義務付けられており、1日の所定労働時間を原則6時間とする措置を講じることが求められています。これにより、育児休業が終了した後も、仕事と育児の両立がしやすい環境が整備されています。

また、パパ・ママ育休プラスという制度を利用すれば、両親がともに育児休業を取得する場合に限り、子どもが1歳2か月に達するまで育児休業期間を延長することができます。ただし、これも夫婦それぞれの育休期間が2か月延長されるわけではなく、夫婦で取得のタイミングをずらすことで1歳2か月まで延長できるという制度です。

3歳未満の子を養育する労働者への新たな措置

2025年4月の法改正により、3歳未満の子を養育する労働者に対する新たな措置が導入されています。最も注目されるのが、テレワークを選択できるようにする措置の努力義務化です。

これまで、3歳未満の子を養育する労働者に対しては短時間勤務制度の導入が事業主に義務付けられていました。しかし、短時間勤務制度を実施することが困難と認められる具体的な業務がある場合の代替措置として、これまでは育児休業に準じる措置や始業時刻を変更するなどの措置に限られていました。

今回の改正では、この代替措置にテレワークが追加されることになりました。これにより、短時間勤務が難しい業務に従事する労働者であっても、テレワークという選択肢を持つことができるようになります。特に、通勤時間の削減や柔軟な時間管理が可能になることで、育児との両立がより実現しやすくなります。

また、事業主は労働者が本人または配偶者の妊娠・出産等を申し出た時と、労働者の子が3歳になるまでの適切な時期に、子や各家庭の事情に応じた仕事と育児の両立に関する意向を個別に聴取し、その意向に配慮することが義務化されました。

意向聴取の対象となる事項には、勤務時間帯の希望、勤務地の希望、両立支援制度の利用期間の希望、業務量や労働条件の見直しなどが含まれます。この意向聴取は、面談、書面の交付、ファクシミリ、または電子メール等の送信のいずれかの方法で行う必要があり、オンラインによる面談も認められています。

さらに、3歳未満の子を養育する労働者に対して、子が3歳になるまでの適切な時期に、事業主は柔軟な働き方を実現するための措置として選択した制度に関する事項の周知と制度利用の意向の確認を行うことが義務付けられました。これにより、労働者が自身の状況に応じた働き方を選択しやすくなります。

3歳未満の期間は、子どもの成長において特に手厚いケアが必要な時期です。夜間の授乳や頻繁な体調不良、保育園の送迎など、時間的な制約が大きい中で仕事を続けるためには、柔軟な働き方が不可欠です。今回の改正は、こうした実情に応える内容となっています。

3歳以降小学校就学前の柔軟な働き方実現

今回の法改正で特に大きな変更点となるのが、3歳以降小学校就学前の子を養育する労働者への柔軟な働き方実現措置の義務化です。これまで、子どもが3歳を過ぎると時短勤務などの支援が企業の努力義務にとどまっていたため、フルタイム勤務に戻れない場合には離職やパートへの雇用形態変更を余儀なくされるケースが多く見られました。

今回の改正により、事業主は3歳から小学校就学前の子どもを養育する労働者に対して、以下の措置のうち2つ以上を選択して実施することが義務付けられました。具体的には、始業時刻等の変更、テレワーク等、保育施設の設置運営等、新たな休暇の付与、短時間勤務制度の中から選択します。

始業時刻等の変更については、1日の所定労働時間を変更せず、始業または終業の時刻を繰り上げまたは繰り下げる制度である時差出勤の制度が該当します。これにより、保育園の送迎時間に合わせた勤務が可能になります。

テレワーク等については、1日の所定労働時間を変更せず、月に10日以上利用できるものが対象となります。在宅勤務やサテライトオフィス勤務など、場所にとらわれない働き方により、通勤時間の削減や急な子どもの体調不良への対応がしやすくなります。

保育施設の設置運営等については、事業所内保育施設の設置や運営、ベビーシッターの手配および費用負担などが該当します。企業が直接保育環境を整備することで、労働者の育児負担を軽減します。

新たな休暇の付与については、養育両立支援休暇として、1日の所定労働時間を変更せず、年に10日以上取得できるものが対象です。子どもの行事参加や急な体調不良への対応などに活用できます。

短時間勤務制度については、3歳未満の子を養育する労働者に義務付けられているものと同様の制度を、3歳以降の子を養育する労働者にも適用することができます。

事業主はこれらの措置を実施するにあたり、あらかじめ過半数労働者代表または過半数労働組合の意見を聴かなければなりません。また、労働者はこの中から1つの制度を選択して利用できることとされています。

この改正により、いわゆる小1の壁と呼ばれる問題の解決にも寄与することが期待されています。小1の壁とは、保育園通園時よりも下校時間が早く、行事も多い小学低学年において、フルタイム勤務ができず離職せざるを得なくなる問題を指します。柔軟な働き方の選択肢が増えることで、子が小学1年生になっても仕事を続けやすくなります。

改正による3歳までの育児と仕事の両立支援制度

意向聴取と個別配慮の義務化

2025年4月の法改正における重要なポイントの一つが、仕事と育児の両立に関する個別の意向聴取と配慮の義務化です。これは、労働者一人ひとりの状況に応じたきめ細やかな支援を実現するための制度です。

事業主は、労働者が本人または配偶者の妊娠・出産等を申し出た時と、労働者の子が3歳になるまでの適切な時期に、労働者の意向を個別に聴取し、その事情に配慮することが義務化されました。この適切な時期とは、具体的には子の3歳の誕生日の1か月前までの1年間を指します。

個別の意向聴取では、勤務時間帯の希望、勤務地の希望、両立支援制度の利用期間の希望、仕事と育児の両立に資する就業の条件として業務量や労働条件の見直し等について聴取されます。これにより、労働者が自身の育児状況に応じて、どのような働き方を希望するのかを事業主に明確に伝える機会が制度として保障されます。

意向聴取の方法は、面談、書面の交付、ファクシミリ、または電子メール等の送信のいずれかで行う必要があります。ただし、ファクシミリと電子メール等については、労働者が希望した場合のみ使用できます。オンラインによる面談も認められており、テレワーク中の労働者や遠隔地に勤務する労働者にも対応できるようになっています。

事業主は、聴取した労働者の仕事と育児の両立に関する意向について、自社の状況に応じて配慮しなければなりません。配慮の具体例としては、労働者の意向を踏まえた配置の変更、業務量の調整、両立支援制度の利用の円滑化、テレワーク等の活用などが挙げられます。

特に、子に障害がある場合等で希望するときは、短時間勤務制度や子の看護等休暇等の利用可能期間を延長すること、ひとり親家庭の場合で希望するときは、子の看護等休暇の付与日数に配慮することなど、個別の事情に応じたきめ細やかな対応が求められています。

この意向聴取と配慮の義務化は、単に形式的に意向を聞くだけではなく、実際に労働者の希望に応じた環境整備を進めることが重要です。取得・利用を控えさせるような個別周知と意向確認は認められません。

また、この制度は育児休業後の復帰時や、短時間勤務や対象措置の利用期間中など、子や各家庭の事情に応じた仕事と育児の両立に関する意向聴取を、上記の時期以外にも実施することが望ましいとされています。子どもの成長や家庭状況の変化に応じて、継続的に労働者の希望を確認し、柔軟に対応することが求められます。

テレワーク等の柔軟な働き方措置

2025年4月の法改正において、テレワーク等の柔軟な働き方措置が大きく拡充されています。テレワークは、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方として、育児との両立において非常に有効な手段です。

3歳未満の子を養育する労働者については、テレワークを選択できるように措置を講ずることが事業主に努力義務化されました。これまで短時間勤務制度が義務付けられていましたが、業務の性質上短時間勤務が困難な場合の代替措置として、テレワークが追加されることになりました。

3歳以降小学校就学前の子を養育する労働者に対しては、事業主が選択する柔軟な働き方実現措置の一つとして、テレワーク等を導入することができます。この場合のテレワーク等は、1日の所定労働時間を変更せず、月に10日以上利用できるものが対象となります。

テレワークの活用により、通勤時間が削減されることで、その分を育児時間に充てることができます。また、保育園への送迎がしやすくなったり、子どもの急な体調不良にも対応しやすくなったりするなど、多くのメリットがあります。

ただし、テレワークを実施する際には、労働時間の管理や情報セキュリティの確保、コミュニケーションの維持など、適切な運用が必要です。事業主は、テレワークを導入する際に、労働者が安心して利用できる環境を整備することが求められます。

また、テレワーク以外にも、始業時刻等の変更として時差出勤制度を導入することも柔軟な働き方の一つです。時差出勤により、保育園の開園時間や子どもの生活リズムに合わせた勤務が可能になります。

さらに、保育施設の設置運営等として、事業所内保育施設の整備やベビーシッター費用の補助などを行うことも、労働者の育児負担を軽減する有効な措置です。企業が直接保育環境を提供することで、安心して仕事に専念できる環境が整います。

養育両立支援休暇の付与も重要な措置です。年に10日以上取得できる休暇を設けることで、子どもの行事参加や病気の際の看護、学校行事への参加など、育児に関わる様々な場面で活用できます。この休暇は有給とする必要はありませんが、労働者が利用しやすい制度設計が望まれます。

事業主は、これらの措置のうち2つ以上を選択して実施することが義務付けられており、労働者はその中から1つを選択して利用できます。企業の業種や規模、労働者の職種などに応じて、最も適した措置を組み合わせることが重要です。

子の看護等休暇の拡大と残業免除

2025年4月の法改正により、子の看護休暇に関する制度も大きく拡充されています。制度の名称が「子の看護休暇」から「子の看護等休暇」に変更され、対象範囲や取得事由が拡大されました。

まず、取得対象となる子の年齢が、これまでの小学校就学前から小学校3年生修了時まで引き上げられました。小学校低学年の子どもは、まだ体調を崩しやすく、また学校行事も多いため、保護者のサポートが必要な場面が多くあります。この改正により、小学校3年生までの子を持つ労働者が、より柔軟に仕事と育児を両立できるようになります。

取得事由についても拡大されています。これまでの病気やけがをした子の看護、予防接種や健康診断の受診に加えて、感染症に伴う学級閉鎖等や、子の入園式、入学式、卒園式への参加も取得理由として認められるようになりました。

感染症による学級閉鎖は、インフルエンザや新型コロナウイルスなどの流行により、近年増加傾向にあります。学級閉鎖期間中は子どもを家庭で見守る必要があるため、この期間に子の看護等休暇を取得できることは、働く保護者にとって大きな支援となります。

また、入園式や卒園式、入学式などの子どもの成長における重要な行事への参加が、正式に取得理由として認められたことも意義深い変更です。これまでは有給休暇を使用したり、仕事を調整したりして参加していた保護者も、制度として休暇を取得できるようになります。

さらに、労使協定により勤続6か月未満の労働者を取得対象から除くことができるという規定が廃止されました。これにより、入社間もない労働者であっても、子の看護等休暇を取得できるようになり、より多くの労働者が制度を利用できるようになります。

子の看護等休暇は、引き続き時間単位での取得が可能です。半日や1時間単位で柔軟に取得できることで、子どもの通院や短時間の学校行事への参加など、様々な場面で活用しやすくなっています。

残業免除についても、対象が拡大されています。これまで3歳未満の子を養育する労働者を対象として事業主に義務付けられていた所定外労働の制限措置が、小学校就学前までの子を養育する労働者にまで拡大されることになりました。

所定外労働の制限により、労働者が請求した場合、事業主は残業をさせることができなくなります。これにより、保育園のお迎え時間に間に合うように退勤したり、夕方からの育児時間を確保したりすることが可能になります。

ただし、事業の正常な運営を妨げる場合には、制限を行わないことができる場合もあります。また、日雇い労働者や週の所定労働日数が2日以下の労働者など、一部対象外となる労働者もいます。

これらの制度拡充により、子どもが小さい時期だけでなく、小学校低学年の時期まで、継続的に仕事と育児の両立支援を受けられるようになります。企業側も、制度の内容を正しく理解し、労働者が利用しやすい環境を整備することが求められます。

まとめ

育児休業3歳までの改正に関するまとめ

今回は育児休業3歳までの改正がいつから施行されるのかについてお伝えしました。以下に、今回の内容を要約します。

・2025年4月から育児・介護休業法が段階的に施行され、育児期の柔軟な働き方を実現するための措置が拡充される

・育児休業自体は原則1歳まで、特別な事情がある場合でも最長2歳までであり、3歳までには延長されない

・育児休業を1歳6か月または2歳まで延長できる条件は、保育所に入所できない場合や配偶者が育児困難になった場合である

・3歳未満の子を養育する労働者に対してテレワークを選択できるように措置を講ずることが事業主に努力義務化された

・3歳から小学校就学前の子を養育する労働者に対して、事業主は柔軟な働き方実現措置のうち2つ以上を選択して実施することが義務化された

・柔軟な働き方実現措置には、始業時刻等の変更、テレワーク等、保育施設の設置運営等、新たな休暇の付与、短時間勤務制度が含まれる

・事業主は労働者の妊娠・出産申し出時と子が3歳になるまでの適切な時期に、仕事と育児の両立に関する意向を個別に聴取し配慮することが義務化された

・意向聴取では勤務時間帯、勤務地、両立支援制度の利用期間、業務量や労働条件の見直し等について確認される

・子の看護休暇が子の看護等休暇に名称変更され、対象年齢が小学校3年生修了時まで拡大された

・子の看護等休暇の取得事由に感染症による学級閉鎖や入園式・卒園式・入学式への参加が追加された

・勤続6か月未満の労働者を子の看護等休暇の対象から除外できる規定が廃止され、より多くの労働者が利用可能になった

・所定外労働の制限措置の対象が3歳未満から小学校就学前までの子を養育する労働者に拡大された

・育児休業取得状況の公表義務の対象が従業員数1,000人超から300人超の企業に拡大された

・パパ・ママ育休プラスを利用すれば夫婦で育休を取得する場合に子が1歳2か月まで育休期間を延長できる

・子に障害がある場合やひとり親家庭の場合には、短時間勤務制度や子の看護等休暇の利用可能期間延長や日数配慮などの個別対応が求められる

育児休業そのものは3歳まで延長されませんが、2025年4月からの法改正により、3歳未満や3歳以降小学校就学前の子を養育する労働者への支援制度が大幅に拡充されることになります。これらの制度を適切に理解し活用することで、仕事と育児の両立がより実現しやすくなるでしょう。企業側も労働者側も、改正内容を正しく把握し、それぞれの立場で制度の活用を進めていくことが大切です。

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