子ども子育て拠出金は70歳以上も対象?制度の詳細を幅広く調査!

子ども・子育て拠出金は、児童手当や子育て支援事業の財源として事業主が負担する社会保険料の一つです。従業員の給与から天引きされる健康保険料や厚生年金保険料と同様に、事業主が従業員の標準報酬月額に基づいて納付する仕組みになっています。この拠出金は、少子化対策の重要な財源として位置付けられており、子育て世代を社会全体で支える制度の一環となっています。

多くの方が疑問に思うのが、70歳以上の高齢者もこの拠出金の対象になるのかという点です。厚生年金保険は原則70歳までが加入対象となりますが、子ども・子育て拠出金の適用範囲は異なるルールが設けられています。特に、70歳以降も働き続ける高齢者が増えている現代において、この制度の適用関係を正確に理解することは、事業主にとっても従業員にとっても重要な課題です。

また、2024年度以降、子ども・子育て拠出金の料率が段階的に引き上げられることが決定されており、制度の変更点についても注目が集まっています。拠出金の使途や、今後の制度改正の方向性を理解することは、日本の子育て支援政策全体を把握するうえでも有益です。

本記事では、子ども・子育て拠出金と70歳以上の関係について、制度の基本的な仕組み、適用対象者の詳細、実務上の取り扱い、そして今後の制度改正の動向まで幅広く調査した内容をお伝えします。人事労務担当者の方、70歳以降も働き続ける予定の方、制度について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

子ども子育て拠出金と70歳以上の適用関係とは?

子ども・子育て拠出金の制度について、まず基本的な仕組みと、70歳以上の従業員への適用ルールを詳しく解説します。この制度の全体像を理解することで、実務上の疑問点も明確になります。

子ども・子育て拠出金の基本的な仕組み

子ども・子育て拠出金は、児童手当法に基づいて事業主が負担する拠出金です。正式には「児童手当拠出金」と呼ばれることもありますが、2015年度からは「子ども・子育て拠出金」という名称が使用されています。この拠出金は、児童手当の支給や、子ども・子育て支援新制度に基づく各種事業の財源として活用されています。

拠出金の納付義務があるのは、厚生年金保険の適用事業所の事業主です。つまり、常時従業員を雇用している事業所であれば、業種や規模にかかわらず、原則として拠出金の納付義務が生じます。個人事業主であっても、従業員を雇用して厚生年金保険に加入している場合は、拠出金の納付対象となります。

拠出金の額は、厚生年金保険の被保険者および70歳以上被用者の標準報酬月額および標準賞与額に、子ども・子育て拠出金率を乗じて計算します。2024年度の拠出金率は0.36%となっており、従業員一人当たりの月額標準報酬が30万円の場合、月額1,080円の拠出金が発生します。

重要な点として、この拠出金は全額事業主負担となっており、従業員からの徴収は認められていません。健康保険料や厚生年金保険料のように労使折半ではなく、事業主が全額を負担する仕組みになっています。このため、従業員の給与明細には子ども・子育て拠出金の控除項目は表示されません。

拠出金の納付は、厚生年金保険料と併せて行われます。毎月の保険料納付時に、厚生年金保険料、健康保険料とともに、子ども・子育て拠出金を年金事務所(または健康保険組合)に納付します。納付期限も厚生年金保険料と同じく、翌月末日となっています。

拠出金の使途は法律で定められており、主に児童手当の支給、地域子ども・子育て支援事業、企業主導型保育事業などに充てられます。2024年度からは、出産・子育て応援交付金事業や、児童手当の拡充財源としても活用されることになり、子育て支援における役割がさらに重要になっています。

拠出金率は、制度創設以来段階的に引き上げられてきました。2005年度の制度開始時は0.13%でしたが、子育て支援策の拡充に伴い、2024年度には0.36%まで引き上げられています。さらに、2026年度までに0.5%程度まで引き上げられる方針が示されており、事業主の負担は今後も増加する見込みです。

70歳以上の従業員への適用ルール

子ども・子育て拠出金の70歳以上への適用については、明確なルールが定められています。結論から言うと、70歳以上の従業員であっても、一定の要件を満たす場合は拠出金の対象となります。

厚生年金保険は原則として70歳未満の方が加入対象ですが、70歳以上であっても、老齢年金の受給資格期間を満たしていない場合などは、厚生年金保険の「高齢任意加入被保険者」となることができます。この高齢任意加入被保険者については、子ども・子育て拠出金の対象となります。

さらに重要な点として、70歳以上で厚生年金保険の被保険者ではない方でも、「70歳以上被用者」として健康保険に加入している場合は、子ども・子育て拠出金の対象となります。70歳以上被用者とは、70歳以上で事業所に使用される方のうち、老齢年金の受給権を有する方や、受給資格期間を満たしている方を指します。

具体的な適用基準を見てみましょう。70歳以上の方が週30時間以上勤務する、または従業員501人以上の企業で週20時間以上勤務するなど、短時間労働者の社会保険適用基準を満たす場合、健康保険の被保険者となります。この場合、厚生年金保険の被保険者にはなりませんが、70歳以上被用者として扱われ、子ども・子育て拠出金の対象となります。

70歳以上被用者に該当する場合、事業主は「厚生年金保険70歳以上被用者該当届」を年金事務所に提出する必要があります。この届出により、70歳以上被用者としての標準報酬月額が決定され、その標準報酬月額に基づいて子ども・子育て拠出金が計算されます。

注意すべき点として、70歳以上被用者であっても、厚生年金保険料の負担はありません。70歳以上の方は厚生年金保険の適用対象外となるため、保険料の徴収は行われませんが、子ども・子育て拠出金については、標準報酬月額に拠出金率を乗じた額を事業主が負担することになります。

70歳以上被用者の標準報酬月額の決定方法は、厚生年金保険の被保険者と同様です。資格取得時には報酬月額に基づいて決定され、毎年の定時決定(算定基礎届の提出)により見直しが行われます。また、報酬額に大幅な変動があった場合は、随時改定の対象となります。

一方、70歳以上であっても、パートタイマーなどで勤務時間が短く、社会保険の適用基準を満たさない場合は、70歳以上被用者には該当しません。この場合、子ども・子育て拠出金の対象にもなりません。適用基準を満たすかどうかは、週の所定労働時間や月の所定労働日数などから判断されます。

拠出金の計算方法と事業主の負担

子ども・子育て拠出金の具体的な計算方法について、詳しく見ていきましょう。拠出金の計算は、厚生年金保険料の計算と基本的に同じ仕組みになっていますが、いくつかの注意点があります。

月額の拠出金は、「標準報酬月額×子ども・子育て拠出金率」で計算します。2024年度の拠出金率は0.36%なので、標準報酬月額が30万円の従業員の場合、30万円×0.36%=1,080円となります。標準報酬月額が50万円の場合は、50万円×0.36%=1,800円です。

賞与にかかる拠出金は、「標準賞与額×子ども・子育て拠出金率」で計算します。例えば、賞与が60万円の場合、標準賞与額も60万円となり、60万円×0.36%=2,160円の拠出金が発生します。ただし、標準賞与額には上限があり、年度の累計で573万円(健康保険の場合は年度累計573万円、厚生年金保険の場合は1か月あたり150万円)を超える部分は対象外となります。

70歳以上被用者の場合も、計算方法は同じです。70歳以上被用者として決定された標準報酬月額に拠出金率を乗じて、拠出金額を算出します。ただし、70歳以上被用者は厚生年金保険の被保険者ではないため、厚生年金保険料は発生しませんが、子ども・子育て拠出金は発生するという点に注意が必要です。

事業主の負担額は、全従業員(厚生年金保険の被保険者および70歳以上被用者)の拠出金の合計額となります。例えば、従業員が50人いる事業所で、平均的な標準報酬月額が35万円の場合、月額の拠出金は35万円×0.36%×50人=63,000円となります。年間では75万6,000円の負担となります。

拠出金率の引き上げは、事業主の負担増に直結します。2024年度の0.36%から、2026年度には0.5%程度まで引き上げられる予定です。この場合、標準報酬月額30万円の従業員一人当たり、月額1,500円(年間18,000円)の拠出金となり、現在よりも月額420円、年間5,040円の負担増となります。

中小企業にとっては、この負担増が経営を圧迫する可能性もあります。従業員100人の企業で平均標準報酬月額が30万円の場合、現在の年間拠出金は約130万円ですが、料率が0.5%になると約180万円となり、年間50万円の負担増となります。

事業主は、この拠出金を従業員から徴収することはできません。全額事業主負担となるため、人件費の一部として計上する必要があります。また、拠出金は損金算入が認められているため、法人税の計算上は費用として扱うことができます。

拠出金の納付を怠った場合、延滞金が発生します。納付期限を過ぎた場合、年14.6%(または特例基準割合+7.3%のいずれか低い率)の延滞金が課されます。また、悪質な場合は、滞納処分として財産の差し押さえなどが行われる可能性もあります。

他の社会保険料との関係

子ども・子育て拠出金は、他の社会保険料とどのような関係にあるのでしょうか。厚生年金保険料、健康保険料との違いや共通点を理解することで、制度全体の位置づけが明確になります。

厚生年金保険料との最も大きな違いは、負担者です。厚生年金保険料は労使折半で、従業員と事業主が半分ずつ負担しますが、子ども・子育て拠出金は全額事業主負担となっています。このため、従業員の給与明細には表示されず、従業員が直接負担を感じることはありません。

一方、計算の基礎となる標準報酬月額は、厚生年金保険と共通です。厚生年金保険の標準報酬月額等級表を使用して決定された標準報酬月額が、そのまま子ども・子育て拠出金の計算にも使用されます。このため、定時決定や随時改定などの手続きも、厚生年金保険と連動して行われます。

健康保険料との関係も重要です。70歳以上被用者の場合、厚生年金保険の被保険者ではありませんが、健康保険の被保険者として扱われます。この場合、健康保険料は発生しますが、厚生年金保険料は発生しません。しかし、子ども・子育て拠出金は発生するため、事業主は健康保険料と子ども・子育て拠出金の両方を負担することになります。

介護保険料との関係も見ておきましょう。40歳以上65歳未満の方は、健康保険料に加えて介護保険料の負担があります。一方、子ども・子育て拠出金は年齢に関係なく、厚生年金保険の被保険者または70歳以上被用者であれば対象となります。このため、70歳以上の方でも、70歳以上被用者として働いている場合は、拠出金の対象となります。

雇用保険料との違いも明確です。雇用保険料は労使で負担を分け合いますが、子ども・子育て拠出金は全額事業主負担です。また、雇用保険は65歳以上の新規雇用者でも適用されますが、高年齢被保険者として扱われます。一方、子ども・子育て拠出金は年齢の上限がなく、70歳以上であっても70歳以上被用者として働いている限り、対象となります。

労災保険料も全額事業主負担という点では子ども・子育て拠出金と共通していますが、労災保険料は全従業員の賃金総額に保険料率を乗じて計算するのに対し、子ども・子育て拠出金は厚生年金保険の被保険者等の標準報酬月額に基づいて計算する点が異なります。

社会保険料全体の中での位置づけを見ると、子ども・子育て拠出金は比較的新しい制度で、2005年度から本格的に導入されました。当初の料率は低かったものの、少子化対策の重要性が高まるにつれて、段階的に引き上げられてきました。今後も、子育て支援策の拡充に伴い、料率のさらなる引き上げが予想されます。

子ども子育て拠出金における70歳以上の実務対応は?

70歳以上の従業員がいる事業所では、子ども・子育て拠出金に関して具体的にどのような実務対応が必要なのでしょうか。ここでは、手続きの詳細、給与計算上の注意点、そして今後の制度改正について解説します。

70歳以上被用者の届出手続き

70歳以上の従業員を雇用する場合、事業主は適切な届出手続きを行う必要があります。この手続きを怠ると、子ども・子育て拠出金の計算に誤りが生じる可能性があります。

従業員が70歳に到達した時点で、厚生年金保険の被保険者資格は喪失します。しかし、引き続き勤務を継続する場合、「厚生年金保険70歳以上被用者該当届」を年金事務所に提出する必要があります。この届出により、70歳以上被用者としての標準報酬月額が決定されます。

届出の提出期限は、70歳到達日から5日以内です。例えば、従業員が4月15日に70歳の誕生日を迎える場合、4月20日までに届出を提出する必要があります。届出には、報酬月額を記載する欄があり、ここに記載された報酬額に基づいて標準報酬月額が決定されます。

70歳以上被用者該当届には、いくつかの添付書類が必要な場合があります。年金手帳や基礎年金番号通知書、マイナンバーカードなど、本人確認や年金記録の確認ができる書類を添付します。また、報酬額を証明するために、賃金台帳や給与明細のコピーを添付することもあります。

70歳以上被用者の標準報酬月額は、通常の被保険者と同様に、毎年の定時決定(算定基礎届)の対象となります。毎年7月に、4月、5月、6月の3か月間の報酬額を基に、標準報酬月額を見直します。この手続きにより、報酬額の変動に応じた適正な標準報酬月額が維持されます。

随時改定の対象にもなります。昇給や降給などにより、継続した3か月間の報酬月額の平均額が、現在の標準報酬月額と比べて2等級以上の差が生じた場合、標準報酬月額を改定します。この場合、「厚生年金保険70歳以上被用者月額変更届」を提出します。

賞与を支払った場合も、届出が必要です。「厚生年金保険70歳以上被用者賞与支払届」を、賞与支払日から5日以内に提出します。この届出により、標準賞与額が決定され、子ども・子育て拠出金の計算に反映されます。

70歳以上被用者が退職する場合は、「厚生年金保険70歳以上被用者不該当届」を提出します。退職日(資格喪失日の前日)から5日以内に届出を行います。この手続きにより、70歳以上被用者としての記録が終了し、翌月からは子ども・子育て拠出金の対象外となります。

電子申請(e-Gov)を利用することも可能です。インターネット経由で届出を提出できるため、窓口に出向く手間が省けます。また、電子申請の場合、一部の添付書類が省略できることもあります。マイナンバーを利用した電子申請では、さらに手続きが簡素化されます。

給与計算と会計処理の注意点

70歳以上被用者がいる場合の給与計算では、いくつかの注意点があります。通常の従業員とは異なる扱いとなる部分があるため、正確な理解が必要です。

給与明細の表示については、70歳以上被用者の場合、厚生年金保険料の控除はありません。70歳以上は厚生年金保険の適用対象外となるため、保険料の徴収は行われません。しかし、健康保険料(および介護保険料、該当する場合)の控除は継続します。従業員から見ると、70歳到達時点で厚生年金保険料の控除がなくなり、手取り額が増加します。

一方、事業主側の負担では、子ども・子育て拠出金は継続します。70歳以上被用者であっても、標準報酬月額に拠出金率を乗じた額を事業主が負担する必要があります。このため、70歳到達によって厚生年金保険料の事業主負担分は減少しますが、子ども・子育て拠出金の負担は継続するという点に注意が必要です。

会計処理では、法定福利費として計上します。子ども・子育て拠出金は、健康保険料や厚生年金保険料と同様に、人件費に関連する法定福利費として処理します。仕訳例を見ると、「法定福利費(借方)/未払金(貸方)」または「法定福利費(借方)/現金・預金(貸方)」となります。

月次での処理では、給与計算時に各従業員の標準報酬月額に基づいて拠出金を計算し、合計額を法定福利費として計上します。例えば、従業員50人の標準報酬月額の合計が1,500万円の場合、1,500万円×0.36%=54,000円を法定福利費として計上します。

賞与支払時の処理も重要です。賞与を支払った際は、標準賞与額に拠出金率を乗じた額を計上します。賞与の支払月に、通常の月額分に加えて賞与分の拠出金を計上する必要があります。年2回賞与を支払う場合、年間で12か月分の月額拠出金と2回分の賞与拠出金が発生します。

予算管理においても、拠出金の負担を考慮する必要があります。料率が段階的に引き上げられているため、次年度の予算を策定する際は、新しい料率を適用した拠出金額を見込む必要があります。2026年度までに0.5%程度まで引き上げられる予定ですので、中長期的な人件費計画にも影響を及ぼします。

税務上の取り扱いでは、子ども・子育て拠出金は損金算入が認められています。法人税の計算上、事業に関連する費用として全額を損金に算入できます。このため、法人税の負担を軽減する効果があります。ただし、消費税の計算上は、課税仕入れには該当しません。

人件費率の計算では、子ども・子育て拠出金も考慮に入れる必要があります。従業員の給与総額に対する社会保険料の事業主負担分の割合を計算する際、健康保険料、厚生年金保険料に加えて、子ども・子育て拠出金も含めることで、正確な人件費率が把握できます。

今後の制度改正と影響

子ども・子育て拠出金をめぐる制度改正は、今後も継続的に行われる見込みです。少子化対策の重要性が高まる中、拠出金の役割はさらに大きくなっていくと予想されます。

最も注目されるのが、拠出金率のさらなる引き上げです。政府は「こども未来戦略」において、児童手当の拡充や、出産・子育て支援の強化を掲げており、その財源として子ども・子育て拠出金の活用を想定しています。2026年度までに0.5%程度まで引き上げられる方針が示されており、事業主の負担は段階的に増加していきます。

拠出金の使途も拡大される予定です。従来は主に児童手当の支給に充てられていましたが、今後は出産・子育て応援交付金、企業主導型保育事業の拡充、育児休業給付の一部など、より幅広い子育て支援策の財源として活用される見込みです。これにより、子育て支援の充実が図られる一方、事業主の負担も増加することになります。

70歳以上の高齢者雇用との関係では、今後の制度改正の動向が注目されます。高年齢者雇用安定法により、70歳までの就業機会の確保が努力義務化されており、70歳以上でも働き続ける方が増加しています。このような状況下で、70歳以上被用者に対する社会保険の適用のあり方も、今後検討される可能性があります。

中小企業への影響も懸念されています。料率の引き上げは、従業員数が多い企業ほど負担額が大きくなります。特に、人件費比率の高い業種では、経営への影響が大きくなる可能性があります。政府は中小企業への支援策も検討していますが、具体的な内容はまだ明らかになっていません。

国際的な比較では、日本の子育て支援への公的支出は、先進国の中で必ずしも高い水準ではありません。GDP比で見ると、フランスやスウェーデンなどと比べて低い水準にあります。今後、国際水準に近づけるために、拠出金率のさらなる引き上げや、一般財源からの支出増加が検討される可能性があります。

企業の対応策としては、人件費の予算管理の見直しが必要です。拠出金率の引き上げを見込んだ予算策定、料率変更時の迅速な対応、給与計算システムの更新などが求められます。また、70歳以上の従業員を雇用する場合は、適切な届出手続きと、正確な給与計算が重要になります。

社会全体としては、少子化対策の実効性を高めるために、拠出金の使途の透明性を確保し、効果的な事業に予算を配分することが重要です。事業主が負担する拠出金が、確実に子育て世代の支援につながっているかを検証し、制度の改善を継続的に行っていく必要があります。

まとめ:子ども子育て拠出金と70歳以上について

子ども子育て拠出金における70歳以上の扱いのまとめ

今回は子ども子育て拠出金と70歳以上の関係についてお伝えしました。以下に、今回の内容を要約します。

・子ども・子育て拠出金は児童手当や子育て支援事業の財源として事業主が全額負担する社会保険料である

・70歳以上であっても70歳以上被用者として働いている場合は子ども・子育て拠出金の対象となる

・2024年度の拠出金率は0.36%で、2026年度までに0.5%程度まで段階的に引き上げられる予定である

・拠出金は標準報酬月額および標準賞与額に拠出金率を乗じて計算し、全額事業主が負担する

・70歳以上被用者は厚生年金保険料の負担はないが、健康保険料と子ども・子育て拠出金の対象となる

・70歳到達時には厚生年金保険70歳以上被用者該当届を5日以内に年金事務所に提出する必要がある

・70歳以上被用者も定時決定や随時改定の対象となり、標準報酬月額が毎年見直される

・拠出金は法定福利費として会計処理し、法人税の計算上は損金算入が認められる

・従業員の給与明細には拠出金の控除項目は表示されず、従業員が直接負担することはない

・拠出金の使途は児童手当、地域子ども・子育て支援事業、企業主導型保育事業などに充てられる

・今後は出産・子育て応援交付金事業や児童手当の拡充財源としても活用される予定である

・中小企業にとっては料率引き上げが経営への影響を与える可能性があり、人件費予算の見直しが必要である

・70歳以上の雇用が増加する中で、適切な届出手続きと正確な給与計算が重要になる

・拠出金の納付を怠ると延滞金が発生し、悪質な場合は滞納処分が行われる可能性がある

・社会保険料全体の中で比較的新しい制度であり、少子化対策の重要性に伴い役割が拡大している

子ども・子育て拠出金は、70歳以上の従業員に対しても適用される重要な制度です。高齢者雇用が進む中、事業主は70歳以上被用者の届出手続きを適切に行い、正確な拠出金の計算と納付を行う必要があります。今後の料率引き上げも見据えて、計画的な人件費管理を行っていきましょう。

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